海外駐在ママのライフデザイン湯本レイナです。

アドラー心理学が爆発的に知られるようになったきっかけの一つである「嫌われる勇気」(岸見一郎・古賀史健)。その続編の「幸せになる勇気」をようやく最近読み終えました。

その中にはたくさん普段の生活に役立つ考え方が書かれていますが、その中の1つ。最後の方に書かれていたこのフレーズに震えました。

 

最良の別れに向けた不断の努力を傾ける

人は別れるために出会う

なんだか上げ足をとっているようにも聞こえるかもしれません。普通ならこう思いますよね、別れまで考えずに出会いに喜び今を楽しむ。それでいいんじゃない?と。

でも、事実として必ず人の出会いには別れが伴います。

わたしたちができることはただ1つ

「幸せになる勇気」にはこんな風に書いてありました。

われわれができることはひとつでしょう。ただひたすらすべての出会いとすべての対人関係において、「最良の別れ」に向けた不断の努力を傾ける。それだけです。(「幸せになる勇気」P.277)

この春に、毎月お米を買わせてもらってる福島の農家のお父さんが天国に旅立ちました。うちの父と同じくらいのまだ60代後半。

風評被害がまだまだある福島で、土の可能性をどこまでも信じて自然の恵みとともに作物を作り続けるその姿に感銘して、我が家は中国から本帰国後、お米をその農家さんから買うことにしていました。

農家民宿もされているので、子どもを連れて泊まりに行ったら、自分の孫のようにもてなしてくれて、ちょうどうちの父が亡くなった夏だったので、子どもたちも自分のおじいちゃんのように親しんでいたのを覚えています。

そして、原発については強い姿勢を崩さず、福島で農家をする者としての訴えを先頭にたって発信してらっしゃった。強い方でした。

今回「幸せになる勇気」を読んで、そんな大好きな農家の方の別れに際して、「最良の別れ」だっただろうか?と自分に問いかけるきっかけになりました。

わたくし事ですが、実父との別れも突然だったので、本当にいつ身近な人との別れがくるかなんて誰もわからない。だからこそ、常日頃から最良の別れのために努力を絶やさない。大切なことだと思います。