お子さんとか、ご主人とか、ご両親とか、あなたの大切な人が悩んでいるとき、あなたはどうしますか?

または、あなたが学校の先生とか、職場の上司とか、はたまたカウンセラーのようなお仕事をされていて、その相手にあたる生徒とか、部下とか、クライアントなどが相談をもちかけてきたとき、あなたは普段どう対応されますか?

相手が大切な人であるほど、「なんとかしてあげたい」「問題・課題を解決してあげたい」という気持ちになることと思います。目の前で苦しんでいる人を見て、そのままほおっておけないというような気持ちに。

でも、ここで「相談にのる側」が陥ってはいけない罠があります。それが「なんとかしてあげようとする」コト。

相談する相手は、自分でなんとかすることができないから誰かにその悩みを投げかけているわけですが、その悩み・課題を乗り越えることが出来るのはその当本人であって、その肩代わりをすることが出来ないのがほとんどです。「なんとかしてあげたい気持ちがいくらあっても、相談される側にはなんともできない」のが現実なのです。

確かに、相談された側が発した言葉やアイディア(アドバイス)が、相談者にとって役に立つこともあるかもしれません。でも、それさえも、相談者側がどのように解釈するかによって、同じ言葉が役に立ったり役に立たなかったりするものです。

では、相談者から相談されたとき、どうしたらいいのでしょうか?

それはシンプルに「自分が何とかしてあげようと思うのを手放す」、ただそれだけ。

ただただ、寄り添って、その人の目で見て、耳で聴いて、心で感じる、「共感的」な聴き手に徹する。それが相談を受ける側があるべき姿だと思います。

でも、それだと、何も変化が起こせないようでもどかしい。相手もすぐに変化を起こすことが出来ずに、モヤモヤをそのまま持ち続けることも多いので、その様子を見ていられなくなって、相談を受ける側が何とかしたくなってしまう。結局「この課題をなんとかしたい」と思うのは、相談を受ける側が、その悩みを抱え続けられずに、早く手放したいからという「弱さ」から来ているともいえると思うのです。

本当に、相手のことを想って、しっかり受け止める器をもって相談に乗るのであれば、相手の悩みを自分も一緒に持ち続けることができる心構えがまずは必要だと感じています。なかなか難しいのですけどね。そんな「相談にのる側」の方の悩みの相談、湯本もお聴きしますから、なかなか大変なんだよ~という方いらしたら、お声がけくださいね。

誰かの相談を受けることを仕事としている人、仕事とまでしていなくても、大切な人の話を聴いてあげたいと思っている人への参考になれば幸いです。

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ライフトークパートナーの湯本レイナ