あなたが今頑張っていることが、誰かのためになること、他人に貢献することだったりするときに、こんなことを思ったことはありませんか?「こんなに私は頑張っているのに、なんでこの人はそういう態度をとるんだろう」とか、「ここまでしているのに、なぜこの人は変わらないんだろう」とか。
例えば、子育てにおいてのコミュニケーション。アドラー心理学では「褒めない・叱らない」で「勇気づけ」のコミュニケーションが役立つとされていて、それは縦の関係で「親⇒子」が「上⇒下」という態度や関わり方ではなく、ヨコの関係でたとえ「親と子ども」の関係だとしても、対等なひとりの人と人として関わるコミュニケーションです。
子どもがトラブル発生時に、反抗期に一般的なコミュニケーション(すぐに感情的になったり、暴力的なコトバで親をイラつかせたり)したとしても、それはこちらに問題があるのではなく、本人が自分の中で落としどころを探しているもの、と”課題の分離”をして冷静に受け取り、トラブルがない平時に積極的に子どもに声をかけて関わって勇気づけをしていくというもの。
これらはコトバにすると容易なことに思えますが、実際に子育ての現場で実践するのはなかなか難しいものです。なぜなら私たち親世代が子どもの時代にはさんざん勇気くじきのコミュニケーションのシャワーを受けて育ってきたものですから。
なので、例えば上記のように反抗期の子どもが感情を親にぶつけてきた時に、反射的にぶつけ返したくなるところを、冷静にうけとめてスルーするというのは、意外とエネルギーを使うこと、慣れるまでは頑張ってやれることだったりすると思うのです。
そんな風に子育て頑張って、勇気づけコミュニケーションで働きかけたとしても、それでも思春期の子どもたちはこちらの思ったような反応をしてくれないこともあります。いわば、恩を仇で返すといいますか(笑)。。。これまで勇気をたくさんくじかれてきた子であればあるほど、「ヨコの関係」になれることを信じられずに警戒して、これまでと同じ関わり方で接してくるとか。。。
それでも、ですよ。
それでも、なお、私たち親は子どもに対して勇気づけコミュニケーションをし続けていきたいと思うのです。相手が自分の思ったようになるから勇気づけな関わりをする、というのではなく、見返りを求めずに自分自身の姿勢・指針としてこの「勇気づけコミュニケーション」を続けていく、という信念を持ち続けていきたいと思うのです。
これは子育てのみに限ったことではなく、夫婦間コミュニケ―ションにおいても、教師・生徒や上司・部下のコミュニケーションにおいても、カウンセラーとクライアントのような対人支援のコミュニケーションにおいても、同じだと思っています。
なぜならそうする目的は、「相手を変えるため」ではなく「自分がそうしたいから」なのですものね。
なかなか難しい?わかります。なので、地道に一緒に頑張っていきましょう。「それでもなお」ね。
「自分を変えたい」「望む未来を叶えたい」40代女性のための「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」が持てるようになるレッスン
ライフトークパートナーの湯本レイナ